【テンプレート付き】アカウントプランの作成方法を徹底解説
目次
概要
「大手企業へのアプローチが属人的で、チームに共通の戦略がない」 「商談が長期化し、どのステークホルダーに何を働きかければよいか整理できない」 「アカウントを開拓しようとしても、担当者によって進め方がバラバラになってしまう」
上場企業・大手企業を対象としたエンタープライズ営業では、こうした課題が日常的に発生します。組織が大きければ大きいほど意思決定者は増え、営業プロセスは複雑化します。こうした複雑な大手開拓を、組織として再現性高く実行するためのフレームワークが「アカウントプラン」です。
本記事では、ABM施策(アカウント・ベースド・マーケティング)を推進する上で欠かせないアカウントプランの作成方法を、構成要素・作成ステップ・運用ポイントまで徹底解説します。Growth DXが実際にご支援した事例も交えながら、明日から実践できる内容をお届けします。
アカウントプランのテンプレートはこちらから無料でダウンロードできます。本記事と併せてご活用ください。
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アカウントプランとは
定義
アカウントプランとは、特定の企業(アカウント)を戦略的に開拓・深耕するための「営業戦略ドキュメント」です。「どのターゲットアカウントに」「いつ」「誰が」「何を」アプローチし、「どのような成果を目指すか」を一枚のドキュメントに集約したものです。
単なる顧客管理ではなく、仮説・戦略・アクションの3層を一体化した営業設計書として機能します。
作成目的と利用シーン
中堅大手企業を戦略的に開拓するシーンにおいて、組織規模が大きく、受注した際の創出できる売上も大きな企業を対象とするため、
商談獲得、受注、その後の継続的な取引まで、複雑かつ高難易度の営業活動が求められます。
この複雑かつ高難易度の営業活動をマッピングし、共通認識の上で営業活動、クライアントワークを行うこと、そしてその成果の有無を正確に振り返ることを実現するために、アカウントプランは作成いたします。
そのため、アカウントプランには対象のアカウント(企業)に対して、「いつ」「何を」「どのように行い」、結果として「どのような成果」を得るのかを定義し、
その定義をするに至った背景(リサーチ内容、仮説内容)を記す必要がございます。
また、アカウントプランは、以下のようなシーンで特に威力を発揮します。
・新規開拓フェーズ:上場企業・大手企業への初回アプローチ戦略の立案
・商談推進フェーズ:複数のステークホルダーが絡む複雑な意思決定プロセスの可視化
・継続・拡大フェーズ:既存クライアントへのクロスセル・アップセル戦略の設計
エンタープライズ営業では、一社あたりの受注額が大きい分、失注のリスクも高く、担当者一人の判断に依存した属人的な営業活動は機会損失に直結します。アカウントプランにより、営業チーム全体が同一の戦略・情報・ゴールを共有した状態で動くことが可能になります。
アカウントプランが注目される背景
昨今、競合環境が激化する中で、収益性の高い上場企業・大手企業を戦略的に攻略するABM施策(アカウント・ベースド・マーケティング)に取り組む企業が急増しています。ABM施策の核心は「絞り込んだターゲットアカウントに、営業・マーケティングが連携して組織的にリソースを集中投下する」ことにあり、その実行基盤となるのがアカウントプランです。
アカウントプランなしにABM施策を進めることは、地図なしで初めての土地を攻略しようとするようなものです。ターゲットアカウント選定から受注・継続まで、一貫した大手開拓の戦略を持つことが、競合に差をつける鍵となります。
アカウントプランを作るべき企業の特徴
以下に一つでも当てはまる企業は、アカウントプランの導入を強く推奨します。
・年間売上規模100億円以上の大手企業・上場企業をターゲットとしている
・営業担当者によって、同じアカウントへのアプローチ品質がバラついている
・商談が長期化しており、どこで止まっているか組織的に把握できていない
・マーケティングと営業の連携が薄く、リード獲得後の動きが属人的になっている
・ABM施策を導入したいが、何から始めてよいかわからない
アカウントプランの5つの構成要素
①顧客情報概要
顧客情報概要は、WEB上などからリサーチ可能な企業データをもとに作成いたします。

②顧客定義とKGI
自社にとって対象アカウントの開拓重要度(Tier1~4など)と目標収益(KGI)を設定いたします。
「なぜこのアカウントをTier1とするのか」の根拠(ポテンシャル規模・戦略適合性・競合状況など)も必ず記載します。
Growth DX支援事例:あるSaaS企業の営業企画部がアカウント定義とTier分けを整備したところ、営業リソースを散漫に投下していた30社から、戦略的に絞り込んだ8社への集中投下に切り替えることができました。その結果、3ヶ月でターゲットアカウントへの商談獲得数が導入前比2.4倍に増加しました。

③ポテンシャルマップ
対象アカウントの将来的な収益性を、事業部別・部署別・サービス別に可視化したマップです。どの部署に、どのサービスを、どの順番で提案するかを構造化することで、提案の網羅性と優先度を高めます。
ポテンシャルマップを持つことで、「目先の担当部署だけでなく、グループ全体でどれだけのポテンシャルがあるか」を定量的に議論できるようになり、経営層への予算申請にも説得力が生まれます。

④リレーションマップ(ステークホルダーマッピング)
意思決定に関わるステークホルダーを洗い出し、各人物の役割・影響力・自社への態度(Supporter / Neutral / Blocker)を可視化するステークホルダーマッピングです。
エンタープライズ営業では「担当者は賛成しているのに稟議が通らない」という状況が頻発します。リレーションマップにより、意思決定の壁がどこにあるかを事前に特定し、各ステークホルダーに対して最適なアプローチを設計できます。情報システム部門・経営企画・法務・調達など、複数の部門を横断した関係構築が必要な大手開拓においては特に重要な要素です。

⑤アクションマップ
対象アカウント向けにどの期間で、どのような成果を目指すアクションを実施するかをマッピングします。
アクションには「商談」「提案書送付」だけでなく、「自社主催セミナーへの招待」「関連事例の共有」「決裁者同士の懇親」なども含め、マルチチャネルでのタッチポイント設計を行うことが重要です。アクションマップがあることで、営業チームの誰が見ても次のアクションが明確な状態を維持できます。

アカウントプランの作成ステップ
STEP 1|ターゲットアカウント選定
ABM戦略において最初の肝となるのが、どの企業を攻略対象とするかの選定です。売上ポテンシャル・戦略的重要性・競合状況・現在のリレーション強度などを基準にTier分けを行います。最初から多くのアカウントを対象にすると、リソースが分散して効果が出にくくなります。まずは3〜5社に絞ってスタートすることを推奨します。
STEP 2|顧客リサーチと仮説構築
公開情報・社内情報・既存ネットワークを活用し、顧客の経営課題・組織構造・意思決定プロセスを深掘りします。「自社サービスでどの課題を解決できるか」の仮説を明確にし、アカウントプランに落とし込みます。
STEP 3|5つの構成要素の作成
上記の①〜⑤を、テンプレートに沿って作成します。完璧を求めず「仮説ベースで作成→営業活動の中で継続更新」を前提としてスタートすることが重要です。最初から100点を目指すと作成が止まります。
STEP 4|チームでのレビューと合意形成
アカウントプランは作成者一人のものではなく、営業チーム・マーケティング・経営層が共通認識を持つためのドキュメントです。初回作成後は必ずチームでレビューし、ツッコミを入れながら精度を高めましょう。
STEP 5|実行・更新サイクルの確立
商談結果を踏まえ、リレーションマップやアクションマップを随時アップデートします。月1回の定例レビューを設けることで、形骸化を防ぎ、常に「生きたアカウントプラン」として機能させることができます。
アカウントプランの運用方法
アカウントプランは「作成すること」が目的ではなく、継続的な更新と活用によって初めて価値を発揮します。よくある失敗例として、「作成時は盛り上がったが3ヶ月後には誰も見ていない」というケースがあります。
アップデートを繰り返すことにより、より精度の高いアカウントプランに即したアクションを実施することが可能となります。

まとめ
昨今の、競争環境が激化する中では、自社にとって収益性の高いアカウントを選定し、アカウントプランを作成し、アカウントを開拓する、ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)施策の重要性は今後も高まり続けます。
ABM施策を実行するにあたり、精度の高いアカウントプランの作成が求められており、
アカウントプランは「顧客情報概要」「顧客定義とKGI」「ポテンシャルマップ」「リレーションマップ」「アクションマップ」の5つの要素で作成することが重要となります。
Growth DXは、アカウントプランの作成を通じたABM施策の推進支援など、ABM施策に関する様々な領域をご支援させていただいております。
ABM施策に取り組むにあたり、ナレッジ、リソース、など過不足がある際は是非お気軽にご相談ください。
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お役立ち情報
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