BDR(プッシュ型営業活動)施策はなぜ上手くいかない?? ケース別最適な営業施策を解説 | コラム | 株式会社Growth DX

BDR(プッシュ型営業活動)施策はなぜ上手くいかない?? ケース別最適な営業施策を解説

「BDR施策を始めたが商談が取れない」「営業代行に依頼したがレピュテーションリスクだけが残った」——

上場企業の営業責任者から、こうした相談を受けるケースが増えています。BDRは正しく設計すれば強力なエンプラ開拓手段になりますが、多くの企業が適切なターゲット設定・リソース設計・KPI設計のいずれかで失敗しています。本記事では200社以上の営業支援実績に基づき、BDRがうまくいかない本質的な原因と、外部の営業支援・営業代行を選ぶ際の判断基準を、350社以上のご支援実績に基づき解説します。
是非、BDRを取り組む前に一度参照ください。

1.なぜ今「BDR施策」が注目されているのか

ここ数年、BtoB営業における商談創出の手法は大きく変化しています。コロナ禍を経てウェビナー・コンテンツマーケティング・SNS広告などのインバウンド施策が急増しました。

しかしインバウンド施策だけでは、以下の限界が顕在化しています。

  • リードの質が安定しない:情報収集目的の来訪者が多く、商談化率が低い
  • 顕在層に偏る:すでに課題を認識しているリードしか取れず、市場の取りこぼしが増える
  • 競合との差別化が難しい:同じチャネルに競合も集中し、CPLが上昇し続ける

そこで再び注目されているのが、BDR(Business Development Representative)によるアウトバウンド営業です。

BDRは、「まだ課題を自覚していない企業」「検討初期段階の企業」に対して戦略的かつ継続的にアプローチし、商談化へとつなげます。
特に、単価が高く意思決定プロセスが複雑なエンタープライズ市場では、このアプローチが極めて有効です。

とはいえ、全ての企業がBDRで成果を出せるわけではありません。むしろ、間違ったやり方や市場設定によって成果が出ず、撤退してしまうケースも多く見られます。次のセクションでは、BDRがうまくいかない主な原因をケース別に解説します。

2. BDRがうまくいかない主な原因(ケース別解説)

BDR施策が失敗に終わる理由は、多くの場合「対象市場の誤り」「リソースの不一致」「営業フローの混同/期待値・KPI設計のミス」に集約されます。

2-1. ターゲットの設定ミス

最も多い失敗は、SMB市場にBDRを投入してしまうケースです。
この市場では、インバウンドやSDRの方が効率的で、BDRのコストに見合うだけのLTV(顧客生涯価値)を回収できないことが多いのです。

以下の条件に該当する場合、BDRよりもSDR+MAによる営業支援を優先すべきです。


・年間契約単価が100万以下
・決裁プロセスが短く、検討期間が数週間〜1ヶ月程度
・担当者が複数回の接触を嫌う傾向がある

こうした条件下でBDRを実施すると、アプローチコストがかさむ一方で成約率が低く、ROIがマイナスになりがちです。

一方、エンタープライズ市場では検討期間が6ヶ月〜1年に及ぶことも珍しくなく、キーマンが複数名存在するため、BDRの価値が最大限発揮されます。

2-2. 施策とリソースの不一致

BDRは単なるテレアポではありません。
業界知見+高いビジネス理解+戦略的アプローチ力で必要不可欠です。

しかし、多くの企業が以下のような状況でBDRを開始してしまっています。

  • インサイドセールス(IS)が若手1〜2名だけで、エンプラ経験がない
  • フィールドセールス(FS)がBDR案件の受け取りに慣れておらず、商談を受注に繋げられない
  • 業界特有の課題や商習慣を理解していない

このような状態では、意思決定者との信頼関係構築に時間がかかり、結局商談化できないまま終わってしまいます

特に近年、前述の通りBDRは基本MID〜エンプラ向けの開拓にマッチする施策であるにも関わらず、
BDR施策を低単価の営業代行会社へ依頼し、結果ジュニアクラスの「アルバイト」や「フルリモートのフリーランス」などがテレアポなどを実施するなどの問題も発生しております。
上記のような施策を実施すると、決まって上手くいかず、レピュテーションリスクを高めるのみの活動となってしまいます。

特に深刻なのは、低単価の営業代行会社に依頼した結果、アルバイトやフルリモートのフリーランスがテレアポを実施するケースです。こうした活動は商談獲得にならないだけでなく、自社のブランドに対するレピュテーションリスクを高めます。上場企業の営業責任者として、営業支援・営業代行を選ぶ際は人材の質と経験を必ず確認してください。

さらに、BDRで創出した商談を受け取るFSがエンプラセールスに慣れていないケースも多いです。BDRは受注までにより多くのステークホルダーとの合意形成を進めるスキルが求められる案件を生み出しますが、その経験がないメンバーがFSを担当し、結果として受注に至らないという事象が散見されます。

2-3. SDRとの混同・KPI設計のミス

SDR(Sales Development Representative)は、インバウンドリードを素早く商談化する役割です。
一方、BDRは潜在層を顕在化させる長期戦。

両者を混同すると、BDRが短期成果を求められすぎる、あるいはSDRが長期フォローを求められて効率が落ちる、という問題が発生します。


・BDRに即商談化のKPIを設定 → 接触回数が減り、関係構築不足で商談化しない
・SDRに長期育成リストを持たせる → 新規反響対応が遅れ、機会損失が拡大する

BDR施策においては、求めることができる期待値は下記のようなケースが多く、こちらから逸脱した期待値やKPIを設計した場合、結果うまくいかなかったと評価されてしまうケースは多いです。

Growth DXの支援実績をもとにした、SDR/BDRそれぞれのKPI期待値を以下に示します。

項目SDRBDR
改善余地ありパターン
BDR
上手くいっているパターン
初回商談⇨2次商談30~50%20%前後30%前後
2次商談⇨受注25~40%20~30%30~40%
初回商談⇨受注10~20%4~6%9~12%
リードタイム1~2ヶ月6~12ヶ月3~6ヶ月

この数値から明らかなように、BDRの「初回商談→受注率」はSDRより低く見えますが、それはBDRが本来ターゲットにするエンタープライズ案件の意思決定プロセスの長さを反映しているからです。BDRに短期KPIを課すことは、そもそも「正しくない評価軸」を当てはめることになります。

3. ケース別・最適な営業施策の選び方

前述の原因を踏まえた上で、狙いたいペルソナに合わせた施策選定が非常に重要であり、闇雲に商談獲得数を伸ばす=BDRを実施してしまうと、結果として成果につながらないケースが非常に多くなります。
下記に記載のように、対象のペルソナに合わせて最適な戦略/施策を選択することが、事業成長において非常に重要な一手になります。

市場区分最適施策特徴
SMB(+MID)SDR+MA+コンテンツ短期成果重視、反響リード対応
エンタープライズ(+MID)BDR+アカウント戦略+FS専任長期関係構築、複数キーマン開拓
特殊市場(公共など)展示会×ABM×BDR特定業界イベントと連動

4. エンプラ向けBDR成功のための3つの要件

4-1. BDR専門/エンプラ専門FSの専任化

エンプラ開拓では、業界特有の意思決定プロセスを理解しているFSの存在が不可欠です。
専任化することでアカウントごとの戦略立案と提案品質が飛躍的に向上します。

選任FSを置くことにより、BDRチームとの意思疎通も取りやすくなり、受注率向上へ向けたコミュニケーションも生まれやすくなるため、BDR施策を実施する際は「必ず」といって良いほど選任FSのアサインは欠かせない施策となります。

4-2. BDRとSDRのフロー・KPIを分ける

BDR施策成功のためにはプロセスとKPIを分ける必要があります。
また、KPIに関しては経営層との合意も必要不可欠です。
それをせずにBDR施策を実施すると、結果として経営層目線は数字だけの評価をし、BDRは短期的にはパフォーマンスが悪く評価される可能性が高いためです。

フロー例
BDR:課題仮説検証 → 関係構築 → 複数回接触 → 商談化
SDR:反響リード即対応 → 商談設定 → FS引き渡し

BDRに設定すべきKPI
・対象アカウント数:狙いたい企業の総数
・キーマンリードカバレッジ率:対象アカウントのうちキーマンと接点を作れた割合
・商談化数・商談化率:数より質を重視(案件単価・決裁権者との接触有無で判断)
・案件化率:商談後に提案フェーズに進んだ割合。30%以上が高水準。

4-3. 高速PDCAと訴求の型化

BDRは「接触→反応→改善」のサイクルを高速で回すことで成果が安定します。訴求テーマ・接触チャネル・メール文面・架電トークを継続的に改善し、成果の出たパターンをドキュメント化してチーム全体に展開します。このナレッジ蓄積が、外部の営業支援・営業代行に頼らず自走できる組織への移行を可能にします。

5.外部のBDR営業支援・営業代行を選ぶ際の3つの判断基準

BDRを外部の営業支援・営業代行会社に依頼する際は、以下の3点を必ず確認してください。費用の安さだけで選ぶと、セクション2で述べたようなレピュテーションリスクと費用対効果の悪化を招きます。

判断基準① 担当者のバックグラウンド

エンプラセールス経験者が実際にアプローチを担当しているか。アルバイト・業務委託フリーランスによるテレアポ代行ではなく、BDR専門のシニア人材が対応しているかを確認する。面談時に担当予定者のプロフィールを開示してもらうことを推奨します。

判断基準② マルチチャネルのアプローチ設計

架電・メール・SNS(LinkedIn等)・イベント接点など、複数チャネルを組み合わせたアプローチができるか。単一チャネル(テレアポのみ等)の営業代行は、エンプラ向けBDRには不適切です。

判断基準③ KPI設計と経営報告の透明性

アカウントカバレッジ率・接触率・商談化率・案件化率を定期的に可視化し、改善提案ができるか。「架電件数」「コール数」しか報告しない営業代行は、BDRの成果指標として不適切です。

⚠上場企業の営業責任者として、外部の営業支援・営業代行を選ぶ際は「費用の安さ」ではなく「担当者の質・チャネル設計・KPI透明性」で判断することが、投資対効果を最大化する唯一の方法です。

6. Growth DXのBDR営業支援実績

ここで、弊社(Growth DX社)のご紹介もさせてください。

弊社は累計350社以上のBtoBセールスマーケティング支援実績を持ち、エンタープライズ向けBDR施策も多数の支援実績があります。支援の3つの強みは「エンプラ経験者によるシニアリソース」「架電・メール・SNS・イベントを統合したマルチチャネル設計」「週次でのKPIモニタリングと改善提案」です。

参考サービスページ:https://growth-dx.com/solutions/abm/
事例
①うるる様:https://growth-dx.com/casestudy/uluru_seikouzirei/
②日清食品ホールディングス様:https://growth-dx.com/casestudy/nissin-com-jp-_seikouzirei/
③Hakobune様(住友商事様):https://growth-dx.com/casestudy/hakobune-jp-com_seikouzirei/


7. まとめ

BDR施策がうまくいかない根本原因は「施策の実行力の不足」ではなく、「設計の誤り」にあります。正しいターゲット設定・適切なリソースのアサイン・SDRとの明確な役割分離・経営との合意に基づくKPI設計——この4点が揃って初めて、BDRは機能します。

本記事のポイント

  • BDRはエンタープライズ(単価500万以上・検討期間6ヶ月以上)に最適な施策。SMBへの投入はROIがマイナスになりやすい
  • 低単価の営業代行・未経験人材によるBDRはレピュテーションリスクを高めるだけ。担当者の質が最重要
  • BDRとSDRのKPIは完全に分離し、経営層との事前合意が必須。「架電数」ではなく「キーマンカバレッジ率・案件化率」で評価する
  • 外部の営業支援・営業代行を選ぶ際は「担当者のバックグラウンド」「マルチチャネル設計力」「KPI透明性」の3点で判断する

BDR施策の設計・外部営業支援の選定に迷っている上場企業の営業責任者は、まずGrowth DXの無料相談にてご状況をお聞かせください。現状のBDRフローを診断し、最適な営業支援プランをご提案します。

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