新規事業の営業代行は使うべき?立ち上げ期の営業方法と、成果が社内に残る外部活用の選び方
「新規事業を立ち上げたものの、既存事業と同じ営業方法では商談が進まない」「営業代行を使うべきか、自社で営業チームを作るべきか判断できない」。大手企業の新規事業開発部門や営業企画の方からは、こうした声がよく聞かれます。
新規事業の立ち上げ期の営業は、既存事業の営業とは求められる役割が異なります。売ることに加えて、「誰に・何を・どう売れば受注できるか」を検証し、社内に再現できる売り方を残すことが目的になるためです。
本記事では、新規事業の立ち上げ期に有効な営業方法と、営業代行を活用するメリット・デメリット、支援会社の選び方を、新規事業の営業支援を行うGrowth DXの視点で解説します。
大手企業の新規事業が、既存事業と同じ営業方法では売れない理由
大手企業には、既存事業で築いた顧客基盤とブランドがあります。それでも新規事業の営業が進みにくいのは、次の3つの構造的な理由があるためです。
既存営業部門の協力を得にくい
既存営業部門は、既存商材の売上目標を背負っています。単価が小さく、売り方も確立していない新規商材は後回しになりやすく、顧客紹介を依頼しても商談につながらないケースが少なくありません。評価制度が既存事業向けに設計されていることも一因です。
決裁者と購買プロセスが既存商材と違う
新規事業の商材は、既存商材と提案先の部門や決裁者が異なることがよくあります。例えば、既存事業では購買部門に提案していたのに、新規事業ではDX推進部門や事業部長が決裁者になる、といったケースです。顧客側に予算の枠がまだない場合は、稟議の通し方から一緒に考える必要があります。
異動でノウハウが途切れる
初期の受注は、事業責任者や一部のメンバーの人脈と熱量によって生まれることが多くあります。売り方が文書化されないまま担当者が異動すると、それまでの商談の経緯や顧客の反応が組織に残らず、営業をやり直すことになります。
新規事業の立ち上げ期に有効な営業方法5選
新規事業の立ち上げ期は、単一の営業方法に絞るよりも、複数の方法を小さく試して反応を比べることが重要です。代表的な営業方法を整理します。
| 営業方法 | 向いているケース | 進め方のポイント |
| ターゲット企業への個別アプローチ(ABM) | 狙うべき業界・企業が明確な高単価商材 | 企業ごとに課題仮説を立て、決裁者に直接アプローチする |
| 共創型・PoC型の営業 | 顧客と一緒に価値を検証する必要がある商材 | PoCの成功基準と本格導入の条件を事前に合意する |
| ウェビナー・イベント | 市場での認知がまだ低い商材 | 課題をテーマにした集客を行い、参加者を個別商談につなげる |
| パートナー営業 | 自社の顧客接点だけでは届かない市場 | 販売代理店やSIerと提案資料・報酬体系を整備する |
| インサイドセールスによる仮説検証 | ターゲットや訴求がまだ定まっていない段階 | 架電・メールの反応を記録し、刺さる業種と訴求を絞り込む |

どの方法を選ぶ場合も、商談の記録と失注理由を残すことが欠かせません。立ち上げ期の営業で得られる最大の成果は、受注件数よりも「どの顧客が、どの理由で買うのか」という勝ちパターンの情報だからです。
新規事業で営業代行を活用するメリット・デメリット
新規事業の営業を外部に任せる選択肢として、営業代行があります。メリットとデメリットを整理すると、次のとおりです。
| メリット | デメリット |
| 採用・育成を待たずに営業活動を始められる | 顧客の反応や売り方のノウハウが社内に残りにくい |
| 経験のある営業担当者が短期間で商談を作れる | 自社商材への理解が浅いと、提案の質が下がる |
| 固定費を抑え、市場の反応を早く確かめられる | 契約終了後、自社だけでは同じ成果を再現しにくい |
Growth DXでは、新規事業の営業代行は「市場の反応を早く確かめる手段」として有効だと考えています。一方で、代行会社にすべてを任せると、事業にとって最も重要な顧客の声が社内に残りません。営業代行を使う場合も、商談記録やトークの改善内容を自社で受け取れる契約にしておくことが重要です。
営業代行・営業コンサルティング・伴走支援の違い
外部の営業支援には、主に次の3つの形態があります。
| 支援形態 | 主な内容 | ノウハウの社内への残りやすさ |
| 営業代行 | アポイント獲得や商談を外部の担当者が実行する | 残りにくい |
| 営業コンサルティング | 戦略立案や営業プロセスの設計を助言する | 設計は残るが、実行は自社次第 |
| 伴走支援 | 売り方の設計から実行、社内メンバーへの定着まで並走する | 残りやすい |
料金体系は、月額固定型、成果報酬型、両者を組み合わせた複合型が一般的です。金額は支援範囲や期間によって大きく変わるため、見積もりを比べる際は「支援終了後に社内に何が残るか」も比較の軸にしてください。
| 営業代行と伴走支援、自社にはどちらが合うか迷ったら Growth DXでは、新規事業のフェーズと現在の営業体制を伺い、最適な支援形態をご提案する無料相談を行っています。 |
新規事業向けの営業代行・支援会社の選び方
新規事業の営業を外部に依頼する場合は、次の5つの観点で支援会社を確認しましょう。
・新規事業の立ち上げ期(0→1、1→10のフェーズ)の支援実績があるか
・自社の業界や商材単価に近い支援事例があるか
・戦略の助言だけでなく、現場の営業活動まで関与できるか
・営業プレイブックやトークスクリプトなど、成果物が社内に残る契約か
・支援の最終ゴールに、自社での営業の内製化を置いているか

Growth DXの新規事業向け営業支援
株式会社Growth DXは、BtoB企業の新規事業開発から、イベントマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、パートナーセールス、カスタマーサクセス、セールスイネーブルメントまでを支援しています。新規事業の営業では、次の流れで営業体制の立ち上げを一気通貫で伴走します。
- 現状診断:これまでの商談記録や受注理由を分析し、勝ちパターンの仮説を立てる
- 売れる型の構築:ターゲット、提案内容、営業プロセス、営業資料を設計する
- 実行支援:Growth DXのメンバーが営業活動に入り、型を検証しながら改善する
- 内製化:営業プレイブックとトレーニングで、貴社のメンバーに売り方を引き継ぐ

| Growth DXの支援メニュー | 対応フェーズ | 主な成果物 |
| (a) VoC収集機会の創出代行 | アイデア検証〜PoC | インタビュー対象リスト・アポ獲得 |
| (b) インタビュー設計・実施 | アイデア検証〜PoC | インタビュー議事録・ペインスコア分析 |
| (c) VoC分析・ICP定義 | アイデア検証〜PoC | ICP定義書・課題優先度マップ |
| (d) USP(独自の強み)策定 | PMF前後 | USP定義書・バリュープロポジション |
| (e) PoCユーザー開拓・PoC推進 | PoC〜PMF | PoC顧客リスト・PoC合意書 |
| (f) バイヤージャーニー設計 | PMF〜スケール | BJ設計書・チャネル戦略 |
| (g) マーケティング戦略・施策代行 | PMF〜スケール | GTMプラン・施策実行レポート |
支援事例①:大手総合商社・新規事業(株式会社Hakobune様)
住友商事発スタートアップの営業立ち上げをご支援
成果:PoCユーザー獲得数8社(3か月で達成),商談獲得数月平均67件
通勤用EVのサブスクという先進的な新規事業において、限られたリソースでの広域エリア開拓に直面。当初のDM施策からアウトバウンド型のBDR施策へと即座に軌道修正し、弊社の圧倒的な馬力とノウハウで特定エリアの受付を突破しました。結果として、3ヶ月で8社のPoCユーザー獲得を達成し事業化へ貢献。さらに事業化後には、月平均67件の高品質な商談を継続創出できる営業施策・体制の構築までご支援し、一過性に終わらない仕組み化の実現に大きく貢献しました。
支援事例②:売上高1,300億円・ 東証上場大手ITソリューション・機器製造企業
未顕在の潜在ニーズを能動アプローチで実証!新概念DX事業の市場検証からPoC獲得までを一気通貫で推進
成果:PoC候補獲得2社, 大手VoC取得34%社(初回3か月の成果)
製造業の検査領域における新概念DX事業の立ち上げにおいて、未顕在なニーズの検証とターゲット選定に直面。弊社の参画後、厳選した5業界の決裁者層へ能動的なアウトバウンドを展開し、20社超の生の本音を直接回収しました。課題の深刻度をデータで定量化し、独自の強みを再構造化。これによりPoC候補2社を確実に獲得し、事業化の経営判断を支える営業プレイブックの構築まで一気通貫で完遂しました。
よくある質問
新規事業の営業代行は、どのタイミングで検討すべきですか?
ターゲットや訴求が定まっておらず、市場の反応を早く確かめたい段階が一つの目安です。ただし、得られた顧客の反応を社内で活用できる体制を並行して整えることをおすすめします。
既存事業の営業部門に新規事業の営業を任せてもよいですか?
任せることは可能ですが、新規事業向けの営業資料とトークスクリプトを別途用意し、既存事業とは切り分けた目標と評価で運用することが重要です。
営業代行と伴走支援は組み合わせられますか?
組み合わせられます。立ち上げ初期は外部の担当者が営業活動を担い、その過程で作った売り方を段階的に社内メンバーへ引き継ぐ進め方が有効です。
まとめ
新規事業の立ち上げ期の営業は、受注を取ることと同時に、再現できる売り方を社内に残すことが目的です。
・大手企業の新規事業は、既存営業部門との関係、決裁者の違い、異動によるノウハウの断絶で営業が進みにくい
・立ち上げ期は複数の営業方法を小さく試し、勝ちパターンの情報を集める
・営業代行は市場の反応を早く確かめる手段として有効だが、ノウハウを社内に残す設計が必要
・支援会社は、新規事業の支援実績と、内製化までを見据えた支援内容で選ぶ
「新規事業の営業方法をどう組み立てるべきか」「営業代行と内製化のどちらが合うか」とお悩みなら、Growth DXにご相談ください。
新規事業の営業立ち上げを、売れる型づくりから内製化まで伴走します