営業外注の費用相場|固定報酬・成果報酬・業務委託の違いを比較
営業外注の費用相場は、固定報酬型で営業担当1人あたり月額50万〜70万円、成果報酬型でアポ1件1.5万〜3万円が目安です。ただし大手企業が決めるべきは「どちらが安いか」ではなく、「契約終了後に何が社内に残るか」です。
新規開拓を強化したいが採用が追いつかない、既存の営業代行の費用対効果を見直したい――。こうした検討では、稟議に向けて「なぜこの金額で、なぜこの契約形態なのか」を説明できる材料が欠かせません。
本記事では、BtoB営業の立ち上げから内製化までを支援してきたGrowth DXの視点で、次の4点を解説します。
- 業務内容別・契約形態別の費用相場
- 固定報酬・成果報酬・複合型の違いと損益分岐点
- 大手企業が稟議で確認すべき委託先の選定基準
- 外注を「売れる型」と内製化につなげる方法
営業外注(営業代行)の費用相場一覧
費用は委託範囲とターゲット層で大きく変わります。以下は公開情報をもとにした一般的な目安です。
| 業務内容 | 費用相場(目安) | 主な内容 |
| テレアポ代行 | コール単価100〜300円、月額20万〜50万円 | 架電・アポイント獲得 |
| インサイドセールス代行 | 月額40万〜80万円 | 商談獲得・リードのナーチャリング |
| フィールドセールス代行 | 月額60万〜100万円 | 提案・クロージング |
| カスタマーサクセス代行 | 月額50万〜100万円 | オンボーディング・解約防止 |
| 営業コンサル・伴走支援 | 月額50万〜150万円 | 営業戦略・KPI設計・組織構築 |
| 初期費用 | 10万〜50万円 | リスト作成・トークスクリプト設計 |
大手企業の役員・部長クラスとのアポイントでは、アポ単価が3万〜5万円まで上がることもあります。見積もりでは単価と合わせて「どの層とのアポか」を必ず確認しましょう。

自社採用と比べると割高か
年収600万円の営業担当を採用すると、社会保険料などを含む実質負担は年収の1.3〜1.5倍です。人材紹介経由なら、採用コストとして年収の30〜35%も加わります。教育期間や早期離職のリスクを踏まえると、月額50万〜70万円の外注は必ずしも割高ではありません。
固定報酬・成果報酬・複合型の違いと比較
営業外注の契約形態は、月額で稼働に支払う「固定報酬型」、成果に支払う「成果報酬型」、両者を組み合わせる「複合型」の3つです。
| 項目 | 固定報酬型 | 成果報酬型 | 複合型 |
| 特徴 | 稼働人数・時間に月額で支払う | アポ・成約など成果に支払う | 固定費+成果報酬 |
| 費用相場 | 月額50万〜70万円/人 | アポ1.5万〜3万円/件、成約報酬は受注額の数十% | 月額20万〜40万円+成果報酬 |
| メリット | 予算が立てやすい。活動データが残り、改善しやすい | 成果が出なければ費用が発生しない | リスクと品質のバランスが良い |
| デメリット | 成果がなくても費用がかかる | 単価が高く、アポの質が落ちやすい | 成果の定義と配分の設計が複雑 |
| 向いている企業 | 高単価・長期検討型の商材を扱う大手企業 | 成果を定義しやすい商材を扱う企業 | 新規事業で市場検証と成果を両立したい企業 |
成果報酬型では、委託先が成果の出やすいターゲットを優先しがちです。「決裁者同席」「課題ヒアリング済み」など、何を成果と数えるかを契約前に書面で合意しましょう。

損益分岐点は「月に何件のアポが見込めるか」で決まる
固定報酬月額60万円とアポ単価2万円の成果報酬型を比べると、月のアポが30件を超えるなら固定報酬型の方が割安です。ただし比較すべきはアポの数ではなく、そこから生まれる受注額です。
稟議では「アポ数 × 商談化率 × 受注率 × 平均受注額」で見込む売上を示すと、投資対効果(ROI)の説明が通りやすくなります。
業務委託と派遣の違い
営業外注は法的には業務委託(主に準委任契約)です。派遣と違い、発注側が現場スタッフに直接細かく指示すると偽装請負とみなされる恐れがあります。指示は委託先の責任者を通して行いましょう。
大手企業が失敗しない営業外注先の選び方
大手企業の委託先選定では、営業部門だけでなく購買・情報システム・法務の審査も通過する必要があります。稟議で差し戻されないよう、次の5つの判断軸を事前に確認しましょう。
- 同業界・同規模の実績があるか:高単価・長期検討型の商材では、業界理解が成果を左右します。導入事例を具体的に確認します。
- 営業戦略・KPI設計から関与できるか:渡されたリストに架電するだけの委託先では、成果が頭打ちになります。
- 活動データが自社に残るか:SFA・CRMへの入力、定例会での報告など、契約終了後も使える形でデータが蓄積されるかを確認します。
- 情報セキュリティ体制:NDA、個人情報の管理ルール、プライバシーマークやISMSの取得状況は、多くの大手企業で審査項目になっています。
- 契約期間と撤退条件:最低契約期間(3〜6カ月が一般的)、中途解約の条件、「この指標を下回ったら見直す」という撤退基準をあらかじめ決めておくと、稟議が通りやすくなります。
見落とされがちなのが、外注中に自社の営業組織が強くなるかどうかです。丸投げでは、契約終了とともに営業力も失われます。
代行で終わらせない:外注を「売れる型」と内製化につなげる3つのポイント
営業外注の費用対効果が最も高まるのは、外注期間中に成果が出るだけでなく、その再現方法が社内に残るときです。Growth DXが支援で重視しているのは次の3点です。
① 新規開拓の前に、既存顧客のポテンシャルを判定する
多くの大手企業では、売上の伸びしろが新規より既存顧客に眠っています。弊社では取引データや利用状況を分析し、「現在の取引額」と「今後の拡大余地」の2軸で顧客を4つに分けます。そのうえで、アップセル・クロスセルを優先する顧客群に営業リソースを集中させます。

② 成果の出たプロセスを「売れる型」として文書化する
トークスクリプト、ヒアリング項目、提案パターン、各段階のKPIを言語化します。型があれば担当者が変わっても成果が再現でき、委託先への依存(属人化)も防げます。
③ 外部主導から社内主導へ、段階的に移行する
立ち上げ期は外部が実行し、並行して社内メンバーを育成します。段階ごとに移行条件を決めておくと、稟議で「いつまで外注費がかかるのか」に答えられます。
| ステップ | 主体 | 内容 | 次へ進む条件(例) |
| 1. 分析・判定 | 外部 | 既存顧客のデータ分析、ポテンシャル判定、KPI設計 | 重点顧客群と目標KPIが合意できた |
| 2. 外部主導で実行 | 外部 | 施策の実行と検証、「売れる型」の構築 | 成果の出るプロセスが文書化できた |
| 3. 社内と並走 | 外部+社内 | 社内メンバーへの引き継ぎ、育成、セールスイネーブルメント | 社内メンバーが単独でKPIを達成できた |
| 4. 内製化・自走 | 社内 | 社内組織で運用し、外部は定期レビューのみ | ― |

支援事例①:他社の営業委託から切り替え、試験導入の初月から他社比2.5倍の成果
| 項目 | 内容 |
| 企業属性 | 営業支援SaaSを提供するIT企業(複数プロダクトを展開) |
| 支援前の課題 | 自社でSFAを運用し、問い合わせを起点とした営業は型化できていた。しかし大手企業に自ら攻めるアプローチのノウハウがなく、商談の質と量が伸び悩んでいた |
| 支援内容 | 他社の営業委託と比較検証を行ったうえで試験導入。大手企業に特化した攻略シナリオを策定し、複数のキーパーソンに並行してアプローチする仕組みをつくった。架電・メールの実働から、顧客の声の回収とSFAへのデータ連携までを一貫して担当 |
| 成果 | 試験導入の初月から他社比約2.5倍の成果。本格支援後はトスアップ数が平均2倍以上、最大で月68件の商談を創出。失注・断りの理由もデータとして残り、社内の営業資産(プレイブック)になった |
支援事例②:受動的な集客に頼る状態から、支援初月で商談獲得目標を100%達成
| 項目 | 内容 |
| 企業属性 | クラウドサービス・データセンターを提供する企業(売上高400億円規模) |
| 支援前の課題 | 新規開拓がWebサイトからの問い合わせや展示会に頼っており、必要なリード数・商談数に届いていなかった。能動的な営業の戦略設計と実行リソースも不足していた |
| 支援内容 | 他社の営業委託サービスと比較のうえ依頼。インサイドセールスの専任チームを短期間で立ち上げ、指示の背景まで理解した実働体制を構築。週次の定例で率直に意見を交わし、トークやターゲットを素早く見直した |
| 成果 | 支援開始の初月から商談獲得目標を100%達成。アポにならなかった企業についても、断られた理由や顧客の反応を記録して共有し、外注にとどまらない「自社の資産」として残した |
| 営業外注の見直し・内製化をご検討中の方へ 現在の外注費用が適正か、内製化までに何が必要かを無料で診断します。 ▶ 無料相談に申し込む |
よくある質問(FAQ)
Q1. 営業外注と営業派遣はどちらを選ぶべきですか?
自社で指揮命令し、営業の戦力を補いたいなら派遣です。戦略設計や成果責任も含めて任せたいなら外注(業務委託)が適しています。
Q2. 外注しても社内にノウハウを残すにはどうすればよいですか?
契約段階で、SFAへの活動データ入力、トークスクリプトなどの成果物の納品、社内メンバーの同席・育成を業務範囲に含めておくことです。
Q3. 稟議にはどのような資料が必要ですか?
一般的には、複数社の見積もり比較、見込む売上とROI、情報セキュリティ審査の結果、撤退基準の4点です。
まとめ:費用相場だけでなく「社内に何が残るか」で選ぶ
営業外注の費用は、固定報酬型か成果報酬型かで大きく変わります。ただし大手企業にとって本当の差は、契約終了後に社内に残る営業力です。
- 契約形態は、損益分岐点と見込む受注額で比較する
- 委託先は、実績・データ共有・セキュリティ・撤退条件で選ぶ
- 既存顧客の分析から「売れる型」をつくり、内製化まで見据える
Growth DXは、既存顧客のデータ分析・ポテンシャル判定から、アップセル・クロスセルの「売れる型」構築、CS・営業組織の内製化・立ち上げまで一気通貫で伴走します。まずは特定の商材や顧客層に絞ったスモールスタートも可能です。
▶会社概要資料はこちら
▶インサイドセールス支援 サービス資料はこちら
※本記事の費用相場は、公開されている各社の料金情報をもとにした一般的な目安です。実際の費用は委託範囲や商材、ターゲットにより異なります。